ベトナムにリハビリボランティアに行ってきました

東病棟  大西正志

7月末から5日間、ベトナムにリハビリボランティアに行ってきました。

NGO法人「ベトナムタイニン省の地域リハビリテーションを支援する会」の主催で、私自身は昨年に続き2回目。「支援する会」は10年以上継続して活動しています。
参加者は医師、看護師、理学・作業・言語療法士、医療系学生など20人。

現地では、「平和村」というリハビリ病院での理学療法士への指導と、家庭へ訪問しての指導を行いました。

ベトナムでは、地域で在宅患者を支えるのは、CBRワーカーと呼ばれる人たちです。日本で言うと、民生委員と保健師の中間のような役割ですが、ほぼボランティアで患者(障害者)の家を巡回して指導にあたっています。訪問して、一緒に患者をみながら、CBRワーカーの指導を行います。

ベトナムは医療発展途上国で、リハビリ分野も例外ではありません。病院施設や家屋も、医療社会保障体制も障害者にはバリアばかりです。現地病院の理学療法士やCBRワーカーの熱意と「会」からの支援がかみ合って、少しずつですが、リハビリ医療は前進しています。

ベトナムの医療が遅れている原因には、過去の日本の影響があります。一つは第2次大戦当時、旧日本軍はベトナムを占領し大量の米を現地から収奪し数十万人と言われる餓死者を生み出すなど直接の戦争加害国であったこと。

二つには、アメリカのベトナム侵略戦争に協力したことです。アメリカ軍は大量の枯葉剤を散布し「ベトちゃんドクちゃん」で知られる奇形児を生み、今でもその影響があると言われています。沖縄からは直接ベトナムに米軍戦略爆撃機(B52)が発進するなど、日本の米軍基地はベトナム戦争に全面的に利用されました。こうした、歴史も日本からの医療ボランティアに参加する動機になっています。

全く社会的な条件が異なる土地での活動に参加し、現地の医療スタッフやCBRワーカー、患者さんたちとの交流、日本からの参加者同士の交流の中で、リハビリテーションとは何かを改めて考える場になっています。私にとって、貴重な「夏休み」です。

*CBR=コミュニティー・ベースド・リハビリテーション(地域に根ざしたリハビリテーション)の略。