高松協同病院 リハビリテーション科 医師 植木昭彦

担当医師

リハビリテーションとは、「全人間的復権」という言葉で表されるように、病気を治すだけでなく、人間として今まで当たり前に行ってきたことをできるだけ追求していくことが重要です。

ただし、これは完全にもとの状態に戻るという意味ではなく、今の機能や能力に適した状態で、新しく生活スタイルを築いていくということです。

このためには、スタッフ全員が退院後の生活スタイルを見据えて、患者様やご家族とともに目標の一致を図りながら様々な工夫をして練習していくことが必要となります。

これは、患者様やご家族にとっては「元の通りの生活に戻る」ということではなく、「新たな状態での生活スタイルを作り上げる」という新しい行為であり、精神的にも肉体的にも、非常にしんどいことかもしれません。

実際、脳卒中後にうつ状態になる方は3割程度あるといわれ、そこまで行かなくても現状の受け入れができずに悩む日々はどの患者様でもあり得ることだと思います。

私たちの今年の目標は、機能面の改善のみに固執せず、患者様・ご家族の生活支援を中心に据え、退院後も安心した生活が送れるように準備ができるようにすることです。

このためには、日中の支援のためにスタッフの充実やゆっくり話せる雰囲気作りが重要です。入院されたみなさんが社会復帰していくときに、「高松協同病院で良かったな」と思えるような病棟作りを行っていきたいと思います。

リハビリは確かに、苦しいものです。

ただ、苦しい訓練・入院生活の中にも、明るい笑顔があふれ、いつも支えられている実感が得られるような病棟にしていきたいと考えております。