仕事中に、くも膜下出血で倒れ、リハビリを目的として当院に入院することになった50代の方を紹介します。このコーナーでは、病棟での日常生活やリハビリの一部を紹介します。
かつて使用していたパソコンでタイピング訓練
言語障害と高次脳機能障害が強く残っていました。とくに高次脳機能障害は、自分の病室がわからなくなる、計算ができないといった症状や短期記憶障害が顕著に現れており、職業復帰が困難な状況でした。
病気になる前は、管理職で、パソコンを使用し設計や建築に携わっていました。自宅退院するため、病棟で1日の日記をつける、屋外の地図を見ながら目的地へ到達する、など日常生活訓練を行い、復帰への第一歩としてパソコンのタイピング訓練を行ってきました。
復職を含む社会復帰に向け、自宅から会社までの移動、会社で行っていたような具体的なパソコン作業などを継続して訓練する目的で、退院後は職業訓練センターに通うことになりました。職業訓練センターに自宅から電車で通えるよう、現在は電車など公共交通機関を使用する訓練もしています。